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意味とか意義とか、意志だとか [リアル零崎編]

いかに生を全うするか、、永遠の命題


先日「アイランド」という作品をDVDで見まして。当時の宣伝を見て、ずっと見たかった作品ではあったのですが中々機会がなく、今更となってしまったものの一つ。おおまかに作品を紹介しますが、ネタバレなので今後見る予定がある人は読まない方がいいので今回は飛ばしてください。
舞台は近未来。地球は汚染され、ある巨大な施設に汚染から逃れた生き残り達は運び込まれ、生活している。そして「抽選」と呼ばれる選出によって毎日「アイランド」への渡航許可が与えられる。アイランドというのは、地球に唯一残された汚染を免れた土地・楽園とされ、体調を管理され、食事まで管理され、毎日同じ仕事ばかりの繰り返しな施設に住む人間達の憧れであり、目的であり、希望でもある場所。
主人公もその施設に住む人間の一人。地球は汚染され、この施設のみが安全で、アイランドに行く事こそが希望と思う人間の一人、、だったが、ある日、それらの全てに疑問を持ち始める。実は外は汚染なんかされてないんじゃないのか?この施設は一体なんなのか?アイランドなんて本当に実在するのか?その謎を解決すべく、主人公は偶然捕まえた汚染されていない虫を頼りに外界を目指す。そして辿り着いた場所は、ついさっき産気づいてアイランド行きが決まった女性がいる分娩室。そして、新しい生命の誕生に思わず笑顔がこぼれる主人公を待っていたのは「真実」だった。その女性はすぐさま毒を注入されあっけなく死亡。産まれた子供を抱く事もなく死に絶えた彼女を尻目に、医者が子供を運んだ先は「同じ顔をした女性」とその夫だった。そして違う手術室では、同じく先程アイランド行きが決まった黒人男性の臓器の摘出作業が行われていた。黒人は作業中に目を覚ましてしまい恐怖のあまり逃亡を図るが敢え無く捕獲されてしまい、臓器を摘出される。その一部始終も見てしまった主人公は、施設内で仲の良かった女性(ヒロイン)の元へと走る。彼女もまた、アイランド行きが決まったばかりだったからだ。
アイランドなんてものは存在しない。選ばれる事、即ち死を意味する。その事実を知ってしまった彼は、ヒロインと共に施設からの逃亡を決意。最初は彼の話を全く信じなかったヒロインも、逃亡途中で見てしまった施設の秘密を知り、主人公と共に外界を目指す。あれやこれやの逃亡劇の末、二人は遂に外界へと出るが、ここでまた二人は驚愕することになる。
ここが正にこの作品の命題とするもの、、施設にいる人間は全員「クローン」という事実。そして「商品」であるという事。ここで全ての謎が解ける事になる。不老不死、長寿は人間にとって昔からの望み。それを科学によって実現しようとしていたのがその施設だった。金持ち・権力者は病気や老化を恐れ、自分と全く同じ遺伝子パターンのクローンから臓器や皮膚などを買っていたわけだ。公には当然、クローンとは言わず「植物」扱いで「培養」と言った言葉を使っている。しかもスポンサーに国防省までついていて、顧客の中には米国大統領までいると言った狂いぶり。二人を「注文」した、もう一人の自分も当然外界にいるわけだ。
其の後は、施設の刺客からの逃走劇。真実を公表し仲間を助ける為に、二人は戦っていく。

随分と説明が長くなりましたが、クローン問題が騒がれていた時期からそう遠くない年に公開されたこの作品。当時は結構な反響があったようです。この作品、一応はアクション物としてカテゴライズされるみたいですが、自分にとっては、小学生の頃からずっと抱いていた人間の存在意義やら生の意味やら、そういった疑問にまた大きな問題を投げてくれた作品でした。これもネタバレなんですが、結局主人公は、顧客であるもう一人の自分を(直接ではないものの)殺すんですね。商品である自分、クローンである自分が、本物の自分を殺し、生き残る。「映画」としては当然のストーリーかも知れませんが、これが実際に起こったとしたら、笑える話ではないですね。オリジナルの主人公は、性交のし過ぎで内臓を病んで、金で命を買った。対するクローンの主人公は、そんな身勝手な理由で作られたわけだから当然反抗する。そしてクローンが生き残る。それだけ聞けば美談ですけどね。
結局「不老不死なんてエゴで生まれた科学はいつかしっぺ返しがくるよ」って話なわけなんですが、実際どうなんでしょ。若くて元気なままでいられたらいっぱい遊べるなー、とか。綺麗なままでいたいなー、とか。誰だって一度は考えてしまう事ですよね。「でもそんなの無理じゃんw」って言える時代だからまだいいんですけど、じゃあ本当にそんな技術が出来たら?自分と全く同じ遺伝子を持つパーツを手にいれ、移植し、若さを保つ、、そんな技術が本当にあったら?人間は欲深い生き物、なんてよく言われますが、延命や長寿、不老不死なんて正にその欲の結晶のようなもの。皆さんは、その欲をどう処理するでしょうか。

自分がまだ5歳や6歳の頃から、ずっと不思議に思っていました。生と死について。人間の存在意義。存在そのものの意味。人間って、何かを目的として生きてるんですかね?個人ではなく種として。人間って何をしてるんだろう。生きるために生きてるだけじゃ?なんで生き物は種の存続を本能とするの?なんで生き残りたいって思うんだ?なんで、生きてるんだ?

考え出したらキリがない、永遠に答えの出ない問題なんでしょうね。でも少なくとも自分は、不老不死は御免です。答えの出ない問題を永遠に抱えて生きられるほど、神経太くないですし。例え答えが出なくとも「個人としての存在意義」を求めて、限りある時間を生きる事ことこそが、人間の本分であると思いたいからだ。そして死を潔く受け入れる事も、人間にとって重要な意味を持つと思う。自分も今まで何度となく死に直面してきたが、後悔だけはしたくない。限りある時間を生き、限りある生を消費し、何を成すのか、何を残すのか、それらに何の意味があるのか、、

    時間に限りがあるからこそ、人は生きられる

           生に限りがあるからこそ、それは輝きを持つ

長くなりすぎてまとまりがない読みづらい記事でしたが、管理人はこんな事を考えて生きてます


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コメント 2

いのう

アイランド見たくなりました。
他に言いたい感想は、まぁ・・・近いうちにtellで話かけますw
by いのう (2006-11-14 00:07) 

零崎

いのさんいらっさい(=´▽`=)
一応これ、アクション映画でもあるので、そっちの見応えもあります。ひとえにユアン・マクレガーの演技がうまいってのもありますがw
by 零崎 (2006-11-14 08:36) 

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